防犯カメラで逆に狙われる?オフィス・店舗が陥るセキュリティの隙と対策
防犯カメラを設置したら、かえって泥棒に目をつけられた。そんな皮肉な事態が実際に起きています。高性能なカメラほど「ここには盗むものがある」と宣伝しているようなもの。
この記事では、防犯カメラ設置で逆に狙われる原因やその回避策を詳しく解説するので、オフィスや店舗経営者は参考にしてください。
防犯カメラで逆に狙われる原因

カメラの存在が、貴重品の存在を示唆するなど逆効果となるケースが考えられます。ここでは、以下のケースについて考察します。
- 資産があるというシグナルになる
- 設置位置から死角を推測される
- ダミーカメラだと見抜かれる(ダミーの場合)
- 設置した安心感から油断してしまう
- サイバー攻撃のリスクにもなる
防犯カメラ設置前に、まずはこうしたリスクの理解から始めましょう。
資産があるというシグナルになる
店舗やオフィスにおいて、目立ちすぎるカメラや過剰な台数の設置は、盗む価値のある現金や商品、顧客データがそこにあると外部に宣伝しているようなものです。プロの窃盗グループは、警備が厳重な場所を見ると、そこにはリスクに見合う大きなリターンが必ずあると確信します。
一般的な雑居ビルや商業施設の中で、一箇所だけ異様に警戒レベルが高いテナントがあれば、周囲から浮いてしまうのは避けられません。犯罪者はそれほど厳重に守る理由があるはずだと逆算し、高価な機材や売上金がある場所としてロックオンします。
設置位置から死角を推測される
防犯カメラの画角には限界があり、固定式のカメラであれば必ず死角が生まれます。経験豊富な侵入窃盗犯は、カメラの向きやレンズの種類を確認するだけで、どこを通れば映らないかという安全ルートを瞬時に計算します。
特に、出入り口だけを重点的に監視しているオフィスや店舗は注意が必要です。プロは正面突破を避け、カメラの死角となりやすい窓や排気口、従業員用通用口からの侵入を試みます。カメラの存在が侵入経路を限定させ、手薄な箇所をピンポイントで突くためのヒントになってしまうケースです。
ダミーカメラだと見抜かれる(ダミーの場合)
予算を抑えるためにダミーカメラを設置している店舗も多いですが、プロの目は簡単には欺けません。レンズの質感の安っぽさや配線の処理、あるいはLEDランプの点滅パターンなどから、本物か偽物かは見抜かれることがあります。
一度ダミーだとバレると、この施設はセキュリティにお金をかけていない、あるいは防犯意識が低いと判断されます。結果、格好のターゲットとして狙われることになります。中途半端な偽装工作は、何もしないよりもリスクを高める結果を招きかねません。
合わせて読みたい:ダミーの防犯カメラはばれる?メリット・デメリットと本物が良い理由を解説
設置した安心感から油断してしまう
「自分は大丈夫」と思っていても、意外とハマりがちな失敗がこれです。高価な防犯システムを導入したことで満足してしまい、施錠確認がおろそかになったり、機密書類を出しっぱなしにしたりといったヒューマンエラーが発生しやすくなります。
どれだけ高性能なカメラがあっても、窓のカギが開いていれば意味がありません。犯罪者は現場の下見をし、ハードウェアは立派でも運用する人間の意識が緩んでいる現場を敏感に察知します。
サイバー攻撃のリスクにもなる
近年急増しているのが、ネットワークカメラ自体がハッキングされ、逆に監視の道具として利用されるケースです。初期設定のパスワードを使い続けていたり、ファームウェアの更新を怠っていたりすると、外部からカメラの映像を盗み見られる危険性があります。
攻撃者はカメラの映像を通じて、オフィスの配置や金庫の場所、従業員の不在時間帯まで把握できてしまいます。防犯のために設置したカメラが、犯罪者にとって最高の下見ツールとして悪用されるという皮肉な事態だけは避けなければなりません。
合わせて読みたい:【絶対確認】防犯カメラハッキングの恐怖!その手口と今すぐできる対策8選
防犯カメラで「逆に狙われる」を回避するための7つの対策

さきほど説明した通り、防犯カメラは設置するだけでは十分とはいえません。設置方法をはじめとした工夫が求められます。
ここでは、以下の7つにまとめて解説します。
- 死角を潰す配置設計
- 夜間の監視体制を強化
- クラウド録画で盗まれても大丈夫な体制に
- 配線・電源の保護を徹底する
- 常に稼働していることを示す
- カメラだけに頼らない
- 従業員への防犯教育とルール整備
これらを実践しないと逆効果になりうると認識して取り組みましょう。
死角を潰す配置設計
1台のカメラですべてをカバーするのは不可能です。広角レンズを採用したり、複数台のカメラを互いに撮影し合うように配置したりすることで、侵入者が身を隠せるスペースを潰す必要があります。
特にオフィスや店舗の裏口、窓際、駐車場などは死角になりやすいポイントです。どこから侵入されても必ずカメラの画角に入るよう、計算された配置を行いましょう。
夜間の監視体制を強化
多くの侵入犯罪は人目につきにくい夜間や早朝に発生するため、この時間帯の監視体制こそが問われます。日中は問題なく撮影できていても、夜間になると照明不足で映像が不鮮明になってしまうケースは少なくありません。
夜間対応には、赤外線機能を搭載したカメラや、少ない光量でも鮮明に撮影できる高感度センサー搭載機種が効果的です。また、カメラ単体での対応だけでなく、センサーライトとの組み合わせも有効な手段となります。
クラウド録画で盗まれても大丈夫な体制に
従来のアナログな防犯システムでは、侵入者にレコーダー本体を破壊されたり盗まれたりすると、証拠映像も一緒に失われてしまう弱点がありました。映像データをインターネット上のクラウドサーバーに保存する方式ならば、現場の機器が破壊されたとしても、証拠は安全な場所に残り続けます。
万が一の事態が起きても確実に犯人の姿を保存できる事実は、大きな安心材料となるはずです。
配線・電源の保護を徹底する
意外と見落とされがちなのが、カメラから伸びる配線の処理です。ケーブルが露出していると、切断するだけでシステムを無力化されてしまいます。配管を使用してケーブルを保護し、外部から物理的にアクセスできないよう防御を固めましょう。
また、電源を落とされないよう、コンセント部分にはカバーを取り付けたり、ブレーカーの位置を分かりにくくしたりする工夫も求められます。
常に稼働していることを示す
防犯カメラが実際に録画を続けていても、それが外部から分からなければ抑止力としての効果は半減してしまいます。カメラが本当に動いているのか、それとも設置されているだけなのかを判別できない状況では、犯罪者に侵入を試みる余地を与えてしまうのです。
稼働状態を示す方法としては、カメラ本体のLEDインジケーターを活用する、定期的にレンズが動く首振り機能付きカメラを採用するなどがあります。また、モニター画面が目に入りやすい位置に設置することで、自分が撮影されている事実を認識させることも効果的です。
カメラだけに頼らない
防犯カメラは記録装置であり、侵入そのものを防ぐわけではありません。そのため、カメラ単体では不十分であり、他のセキュリティ設備と組み合わせた多層的な防御体制が求められます。
入退室管理システムで人の出入りを制限する、窓やドアに防犯フィルムや補助錠を設置する、人感センサーと連動した警報装置を導入するなど、侵入を困難にする物理的な対策が必要です。また、警備会社との契約によって、異常発生時に駆けつけサービスを受けられる体制を整えることも有効な対策となります。
従業員への防犯教育とルール整備
どれほど高価なシステムを導入しても、運用する人間に隙があれば意味を成しません。ゴミ出しのために裏口を開けっ放しにしたり、パスワードを付箋に書いて貼ったりするような行為は、セキュリティシステムを内側から無効化するようなものです。
従業員一人ひとりが防犯意識を持ち、決められたルールを徹底することが最後の砦となります。ハードウェアの導入と並行して、それを扱う人間の意識改革を行うことで初めて、隙のない強固な防犯体制が完成します。
防犯カメラで狙われやすい場所

業種や施設の特性によって、狙われやすさは異なります。高額資産の保有や人の出入りの多さなど、リスクが高まりやすい場所をまとめました。
- オフィス
- 建設現場・資材置き場
- 医療機関
- ホテル
- マンション
それぞれの防犯課題と対策を解説します。
オフィス
多くの企業が入居するオフィスビルは、夜間や休日に無人になる時間が長く、侵入者にとって活動しやすい環境です。ノートパソコンなどのOA機器や個人情報が記載された書類は、闇市場で高く売れるため、現金そのものがなくとも十分なターゲットになります。
また、従業員の出入りが激しいオフィスでは、清掃員や配送業者に変装した侵入者が紛れ込んでも怪しまれにくいという弱点があります。関係者を装って堂々と侵入し、手薄なエリアから金品や機密データを持ち去る手口が横行しており、カメラがあるだけで安心して入退室管理が甘くなっている企業は特に危険です。
建設現場・資材置き場
屋外にある建設現場や資材置き場は、壁や屋根による物理的な防御が難しく、防犯カメラがあっても死角が生まれやすい場所です。昨今の金属価格の高騰により、電線や銅線、単管パイプといった資材は、犯罪者にとって現金が落ちているのと同じ価値を持ちます。
重機や高価な電動工具も転売目的で狙われます。夜間は照明が届かない場所も多く、覆面をして短時間で犯行に及べば、カメラ映像だけでは特定が困難であることを犯人は熟知しています。物理的なフェンスやセンサーによる即時通報システムなど、カメラ以外の対策との併用が必須の現場です。
合わせて読みたい:【工事現場向け】防犯カメラ導入ガイド|選び方・費用・リースのメリット
医療機関
医療機関では薬品や医療機器といった高額資産に加え、患者の個人情報や診療データという機密性の高い情報も保管されています。特に麻薬や向精神薬といった規制薬物は転売目的で狙われるリスクが高く、厳重な管理が必要です。
一方で、診察室や処置室など患者のプライバシーに配慮すべき場所が多く、カメラの設置範囲は制限されがちです。そのため、薬品保管庫や医療機器室などの限定的なエリアに高性能カメラを集中配置し、入退室記録と組み合わせる方法が効果的です。
また、待合室や受付周辺では、患者の顔が識別できない角度での撮影など、プライバシーへの配慮と防犯のバランスを取る工夫が求められます。
合わせて読みたい:【病院・クリニック向け】失敗しない防犯カメラ導入|失敗しない設置場所・選び方を解説
ホテル
不特定多数の宿泊客が出入りするホテルは、宿泊客を装った侵入者を見分けることが極めて困難な施設です。フロントの売上金や金庫はもちろん、客室に残された宿泊客の荷物や貴重品は、セキュリティ意識の低い無防備な資産として狙われます。
特に深夜帯はフロントの人員が減り、監視体制が手薄になります。犯罪者はそのタイミングを見計らい、従業員通用口や死角となる裏手から侵入を試みます。宿泊客の安全を守る義務があるホテルにとって、侵入事件は信用失墜に直結する致命的なリスクとなるため、死角のない監視体制が不可欠です。
合わせて読みたい:ホテルに防犯カメラは必須!設置場所や選び方・費用を抑える方法まで徹底解説
マンション
オートロック完備の高級マンションほど、住人がセキュリティシステムを過信し、防犯意識が低下している隙を突かれます。住人が解錠して入る直後に背後からついていく共連れという手口を使えば、オートロックも防犯カメラも無力化されてしまいます。
一度中に入ってしまえば、そこは密室に近い空間です。高層階の住人は窓の鍵をかけないことが多く、屋上からロープで降りてベランダから侵入する手口も実在します。カメラがあるという安心感こそが、最大の侵入経路になっている典型例といえます。
注目すべき防犯カメラの最新トレンド

防犯カメラは単なる録画装置から、AI技術やクラウドサービスを活用した高度な防犯システムへと進化しています。セキュリティレベルを向上させる、AIやクラウドといった最新技術のトレンドを解説します。
AI搭載カメラ
AI技術を搭載した防犯カメラは、リアルタイムで状況を分析して異常を検知できるようになっています。人物の動きや物体の移動を自動認識し、不審な行動パターンを察知すると管理者に通知する機能が実用化されているのです。
例えば、店舗の営業時間外に人の動きを検知した際や、立入禁止エリアに人が侵入した際に自動でアラートを発する仕組みが構築できます。従来のように録画映像を後から確認するのではなく、異常発生時に即座に対応できる体制が整えられるようになりました。
クラウド録画
クラウド録画システムは、映像データを事業所内の録画機器ではなくインターネット経由で外部サーバーに保存する仕組みです。今やデータのクラウド保存自体は珍しいものではなくなりましたが、物理的な破壊・盗難のリスクがある防犯カメラにおいては、クラウド保存の恩恵が際立ちます。
また、従来型の録画装置では、ハードディスクの容量に応じて保存期間が制限されていましたが、クラウドサービスでは保存容量を柔軟に拡張できます。
加えて、複数拠点の映像を一元管理したり、スマートフォンやタブレットから遠隔地の映像をリアルタイムで確認したりすることも可能です。初期費用を抑えながら月額料金で運用できるため、中小規模の事業所でも導入しやすくなっています。
高画質化の進展
かつての防犯カメラ映像は粗く、犯人の顔や車のナンバープレートが判別できないことも少なくありませんでした。2Kや4Kなどの超高画質化が進んだ現在では、広範囲を撮影しても細部まで鮮明に記録できます。デジタルズームで拡大しても画像が荒れにくく、決定的な証拠としての能力が飛躍的に高まっています。
また、暗闇での撮影能力も著しく進化しています。わずかな光があればカラーで撮影できる高感度センサーの登場により、夜間の駐車場や倉庫でも日中と変わらない視認性を確保できます。
まとめ
防犯カメラは設置して終わりではなく、「逆に狙われる」リスクを潰してこそ真価を発揮します。死角の排除やクラウド保存など、賢い対策で確かな安心を手に入れたいですね。
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