業務品質を向上させるプロセスとは?方法・ポイントを解説
業務品質とは、その名のとおり、業務の品質を向上させる取り組みのことです。「製品・サービスの品質」と「業務の品質」の2種類があり、相互関係にあります。
この記事では、業務品質の種類・方法・ポイントについてわかりやすく解説します。
業務品質とは、毎日取り組む業務の品質を向上させる取り組みをいいます。「製品・サービスの品質」と「業務の品質」の2種類がありますが、互いに関係するため、並行して取り組むことが望ましいでしょう。
この記事では、業務品質の種類・取り組む方法・ポイント・役立つツールなどについて、わかりやすく解説します。
「増収増益を狙いたい」「より安泰な企業経営を実現したい」とお考えのご担当者さまは、ぜひ最後までご覧ください。
業務品質とは
業務品質とは、文字どおり、業務の品質を向上させることを目的とした取り組みのことをいいます。
取り組みが成功すれば、よりよい製品・サービスを提供できるようになり、増収増益といった形で成果を実感できるでしょう。
省人化について詳しくは こちら:省人化とは?生き残る企業になるために欠かせない取り組みについて解説
しかし、業務品質と一口にいっても「製品・サービスの品質」と「業務の品質」の2種類があります。 それぞれの内容を確認しておきましょう。
1-1. 製品・サービスの品質
製品・サービスに関する業務品質というのは、自社の提供する価値(製品・サービス)の品質を指します。
たとえば製造業では不良品を減らすこと、接客業なら対応にかかる時間を減らしたり、満足度を上げたりすることなどがイメージしやすいのではないでしょうか。
よりよい製品・サービスを提供できるようになれば、お客さまからの評価や売り上げに変化が起きるため、手ごたえを実感しやすいのが特徴です。
製品・サービスに関しては、4つのポイントで品質のチェックができます。
以下のポイントに着目して、品質を見直してみましょう。
<製品・サービスに関する品質のチェック項目>
- 安定性……供給が安定しているか
- 迅速性……スピーディな対応ができるか
- 信頼性……顧客に信頼感を持ってもらえる製品・サービスになっているか
- 正確性……対応にミスや抜け・漏れなどがないか
1-2. 業務の品質
業務に関する品質では、主にタスク管理や属人化の解消といった点に着目する必要があります。
たとえば、以下の点をチェックするのが基本です。
<業務品質のチェック項目>
- 業務でミスや抜けが発生していないか・何件発生しているのか
- 作業に遅れがなく、正確に進行しているか
- 業務が属人化されていないか(誰でも同じように業務ができるか)
- 最終的なアウトプット(製品・サービス)が均一の品質になっているか
こうした点を改善するには、個人だけでなく、企業の努力も必要です。
たとえば、業務フローや手順を整理して「見える化」したり、マニュアルやチェック項目の作成・再検討をしたりするのが効果的です。
製品・サービスの品質と業務の品質は別に捉えがちですが、綿密に関係しています。
企業全体の業務品質を上げるためには、製品・サービスの品質も業務の品質も、並行して改善に着手するのがよいでしょう。
業務品質の向上に必要な取り組み
業務品質を上げる取り組みをはじめる場合は、以下のフローを参照して計画を立てましょう。
<業務品質の改善にかかる準備方法>
- 業務品質改善のための部門を設置して、各部署の担当責任者を決める
- 各責任者が検討を重ね、改善マニュアルを作成する
- 改善マニュアルに基づいて施策をスケジュールに設定し、プロジェクトを立ち上げる
- 経営幹部をはじめとした上層部を巻き込み、従業員へ説明・周知する
このときに重要になるのが「マニュアルを作成すること」「上層部による強制力を持たせること」「課題化すること」の3つです。
慣れ親しんだ方法を変えるときは、従業員にとっては、抵抗感を持ったり気が乗らなかったりする場合も少なくありません。
取り組みを形骸化させず、しっかりと成果に結びつけるためには、ある程度の強制力をもって進める必要があります。
また課題を明確にしなければ、取り組みの方向性がブレやすくなります。
課題はざっくりとした内容ではなく、従業員一人ひとりに割り振れるくらいに細分化すると、後々スムーズに進むでしょう。
しかしマニュアル作成や課題化にあたり、なかには「どう設定すればよいかわからない」とお悩みの方もいらっしゃるはずです。
その際は、以下のBPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)の工程を参考にしてください。
<業務品質の改善にかかるマニュアルの策定方法>
-
- 業務工程を洗い出して可視化する
- 3M(ムリ・ムダ・ムラ)を見つける
- 理想の形(ゴール)を設定する
- 理想を実現するために必要な業務について、誰でもできるフローを策定する
- マニュアルを周知して浸透させる
段階が多くたいへんに思えるかもしれませんが、その後の取り組みをスムーズに進めるには欠かせない準備となるため、きちんと設定しておきましょう。
業務品質向上の取り組みにおけるポイント
業務品質向上の取り組みをはじめるなら、以下のポイントをおさえておきましょう。
<業務品質の改善に重要なポイント>
- 品質改善に関する自社のスタンスを明確にする
- スモールスタートではじめる
- ITツールを活用する
まず、従業員を説得し協力してもらうには、自社のスタンスをはっきりさせて納得してもらう必要があります。
また業務フローを変更するときは抵抗感を覚える方もいるため、スモールスタートで負担を軽減しつつはじめるのがおすすめです。
さらに、ここまでご紹介してきたように、業務品質の改善にあたっては数値化(定量化)が重要なポイントとなります。
取り組みの効果を測定するのにも数字は重要になるため、データを収集し、かつ業務フロー改善の際の負担を軽減できるようなツールを導入すると効果的です。
業務品質の向上には適したツールを使おう
ITツールを活用すれば、責任者・担当者の負担を軽減しつつ、スピーディな改善が期待できるようになります。
たとえば、業績を見える化するなら「ネクストSFA」がおすすめです。
このツールには、案件化から受注までの行動履歴をグラフで確認できる機能や、リアルタイムで売上進捗や着地予想が把握できる機能などが備わっています。
導入すれば、業務品質の改善の際に避けて通れない「可視化」と「標準化」に役立つはずです。
さらに、人事部門・バックオフィスの業務改善なら「saireco」もご検討ください。
社内申請や給与明細をオンライン化して定型業務の負担を軽減するとともに、人事データの分析も可能にするツールです。
従業員の勤務状態について明確に把握することで、業務量の偏りや属人化の傾向を推測し、改善に役立てられるでしょう。
それぞれ「ネクストSFA」「saireco」から資料請求や無料トライアルが可能なため、ぜひチェックしてください。
まとめ
業務品質とは、毎日の業務の品質を向上させることを目的とした取り組みをいいます。
「製品・サービスの品質」「業務の品質」の2種類があり、企業全体の品質を改善するには、同時に着手するのが効果的です。
事前前準備をしっかりとしたうえで取り組みましょう。
ぜひこの記事でご紹介したポイントをおさえて、より理想に近い企業を実現させてください。