ロールモデルとは、行動や考え方のお手本となる「理想の人物像」のことを指します。ロールモデルを設定すれば、従業員のモチベーションアップやコミュニケーション活性化につながるでしょう。この記事では、ロールモデルの定義や導入意義をご紹介します。
「ロールモデルの設定が効果的と聞いたけれど、ロールモデルとはなに?」
そのような疑問をお持ちの人事・教育のご担当者さまもいらっしゃるのではないでしょうか。
ロールモデルとは、「お手本とするべき人物像」を指すことばです。
企業でロールモデルを設定し周知させることで、「モチベーションアップ」「コミュニケーションの活性化」「離職率の低下」などのメリットが得られます。
この記事では、「ロールモデルの定義」「ロールモデルの導入意義」「ロールモデルの導入方法」「導入の際に役立つツール」をご紹介します。
ぜひ最後までご覧になり、業績アップ・人材定着のため参考にしてください。
人材教育における「ロールモデル」とは、行動や考え方のお手本になる人物のことを指します。
ロールモデルを設定することで、従業員それぞれが目標とする方向を明確にでき、多くのメリットが得られます。
経営上の課題や問題点をもとに、ぴったりの人物を設定しましょう。
しかし、いざロールモデルを設定するとなると、どのような人物を選ぶべきか悩んでしまうかもしれません。
ロールモデルとして設定するのは、すぐ参考にしやすい上司や先輩・同僚など、社内にいる身近な人材がベストです。
しかし、もし適当な人材がいなければ、接点のある社外の人や歴史上の人物・有名人でも問題ありません。
またロールモデルは、複数人を設定するのもおすすめです。
「スケジュール管理はAさん」「プレゼンや分析の能力はBさん」「交渉能力はCさん」など、それぞれで目指すべき人物像を考えてみましょう。
ロールモデルを企業の施策として導入すると、どのような意味があるのかと疑問に思う方も少なくないでしょう。
そこで、ロールモデルを導入する3つのメリットをご紹介します。
ロールモデルを導入すれば、従業員がそれぞれのキャリアプランを描きやすくなります。
お手本・指標となる人材を見つけると、「あの人のようになるにはどのスキル・資格を身につけるべきか」を考えやすくなるためです。
新たな目標や、課題を達成するための道筋を見つけることで、モチベーションアップ・成長率アップにつながるでしょう。
また「産休・育休を終えて復職した方」「休職し復職した方」などをロールモデルにするならば、ライフイベントやトラブルの際は仕事を諦めざるを得ないと考えている方のキャリア支援につながります。
ライフイベント後もキャリアを積み重ねている先例を見つけられれば、「キャリアをあきらめなくてよい」「自分も活躍できる、正当に評価される」などモチベーションアップが狙えるはずです。
理想的なロールモデルを設定した後は、その人材の行動パターンを観察し、自ら学ぶ必要があります。
学ぶ手段としては、「観察」と「対話(コミュニケーション)」が代表的です。
ただし、観察して学ぶのには限度があります。
そのため、ロールモデルから直接学ぼうとする方が増え、社内のコミュニケーションが活発になります。
企業全体の空気感・雰囲気がぐっと活性化され、よりよい職場環境になるでしょう。
仕事に携わっていると、いつの間にかマンネリ化してしまい、目標を見失った経験のある方も多いはずです。
それにより「この企業にいては成長が望めない」「このままでよいのか」と悩む場合もあるでしょう。
そのようなときに、自身のロールモデルを見つけられれば、新たなキャリア設計の構築に役立ちます。
目標とする人材を見つけることで、「課題」「取得するべきスキル・資格」が明確になり、モチベーションアップにつながるはずです。
ロールモデルを設定することで、男性・女性問わず、離職率の低下が期待できるでしょう。
ここまでご確認いただいたとおり、ロールモデルを導入すれば、さまざまなメリットを得られます。
しかし、「ロールモデルを導入するために、なにをすればよいのかわからない」問題に直面するかもしれません。
ロールモデルを効果的に導入する3つのステップについて、詳しくご紹介します。
はじめに、「企業のロールモデルとして誰を選ぶか」を決める必要があります。
そのためにはまず、企業が抱える問題や課題について考え、「なにを改善したいのか」を明確にしましょう。
その問題解決に適した行動パターンを持っている人材を選べば、おのずと、ロールモデルとして高い効果を発揮してくれるはずです。
たとえば、離職率を減らす・働きやすい職場を目指すのであれば、出産後も働く女性や育休を取得した男性などを設定するのもよいでしょう。
ただし「従業員」と一口にいっても、キャリアや年代・考え方など、立場がそれぞれ異なります。
そのためひとりだけではなく、性別・年代・役職など、さまざまな立場のロールモデルを設定しておくのがおすすめです。
ロールモデルに設定したい人物が決まったら、その人物の「行動パターン」「仕事への考え方」「キャリアアップのため意識していること」などを、ヒアリングして詳しく把握しましょう。
できるだけ具体的に行動理由やその結果を知り、分析してパターン化するのが大切です。
ほかの従業員が参考にしやすいよう、丁寧に分析してまとめましょう。
ロールモデルが設定できたら、社内報や研修などを通じて周知させましょう。
できるだけわかりやすいように、具体的な体験談なども交えて紹介するのがおすすめです。
ただし、ロールモデルを設定・周知させて終わりではいけません。
OJT(職場内研修)やOff-JT(集合研修)、メンター制度なども活用し、従業員全体でスキルアップを目指しましょう。
ロールモデルを導入する際には、丁寧なヒアリング・分析・周知と、多くの工程があります。
数々の工程を丁寧にクリアしていく必要があり、導入に際し、人員コスト・時間を多く費やすことになるでしょう。
そのため「人手があと少し足りず、導入できそうにない」場合もあるのではないでしょうか。
上記のような事態を避けるのであれば、ロールモデル導入に役立つツールも検討してください。
たとえば、「Voicele」「JANDI」「saireco」「ネクストSFA」などのツールを活用するのがおすすめです。
それぞれ便利に活用できますので、ひととおりチェックしておきましょう。
おすすめツール |
導入メリット |
Voicele |
営業部内の業務を一括管理・共有できる コンタクト日時の共有・コールステータスの自動集計共有が簡単に スケジュール管理も見える化が可能 |
JANDI |
チャットツールのため、コミュニケーションや情報共有に役立つ |
saireco |
人材データの分析・可視化に役立つ |
ネクストSFA |
リアルタイムで売上進捗や着地予想が把握できる |
詳しくはこちら:Voicele、JANDI、saireco、ネクストSFA
「ロールモデル」とは、ビジネスにおいてお手本となる人材のことをいいます。
企業でさまざまな立場・役職に応じたロールモデルを設定することで、多くのメリットを得られるでしょう。
ぜひロールモデルを活用し、企業課題の解決にお役立てください。