マンションに防犯カメラは必要?設置場所や費用相場、選び方まで徹底解説
「防犯カメラがないマンションには住みたくない」
そんなふうに考える入居者が増えているのをご存じでしょうか。
防犯カメラは住人にとって安心感をもたらすだけでなく、オーナーにとっても空室対策や資産価値の維持に直結する設備です。
セキュリティへの意識が高まるなか、防犯カメラの有無はすでに物件選びの判断材料のひとつになっており、導入しているかどうかが入居率の差として現れはじめています。
この記事では、防犯カメラを設置すべき理由から、設置場所・費用相場・選び方まで、まとめて確認していきます。
マンションに防犯カメラが必要な理由

分譲マンションにおける防犯カメラの導入率はすでに8割を超えている一方、賃貸マンション・アパートの導入率は3割以下にとどまっているというデータがあります。
設置の有無が入居者の安心感や物件の選ばれやすさに直結する時代に、なぜ防犯カメラが必要なのかという根拠をあらためて整理しておきましょう。
犯罪の抑止効果
防犯カメラのもっとも分かりやすい効果が、犯罪の抑止効果です。人は「見られている」と感じると行動を自制する心理が働くため、カメラが視認できる場所にあるだけで、不審者が犯行を思いとどまるケースが多いとされています。
愛知県警察本部の調査によると、県内20地区に防犯カメラを設置した結果、設置前後の比較で侵入盗の認知件数が35.0%減少し、住宅を対象とした侵入盗に限ると45.5%減少したことが報告されています。
また設置者へのアンケートでは、89.2%が「安心感を感じた」、84.8%が「犯罪を防ぐ効果があると感じた」と回答しており、数字としても抑止効果が裏付けられています。
参考:愛知県警察本部 生活安全総務課|犯罪抑止効果、安心感の向上効果
入居率への影響
防犯カメラの設置は、入居者の安心感を高めるだけでなく、オーナーにとっての空室対策にも役立ちます。アットホームが2024年7月に発表した調査によると、防犯カメラがあれば「家賃に上乗せしても良い」と考える入居者の平均額は1,811円という結果が出ており、セキュリティへの投資が家賃収入にも反映されうることが分かります。
一方で、同調査では自宅や周辺で防犯面に不安を感じたことがある入居者のうち、15.4%が実際に引越しを実行しており、セキュリティが不十分な物件は退去リスクを抱えていることも示されています。
防犯カメラの有無が物件選びの判断材料になっている以上、導入は空室率の改善や資産価値の維持にもつながるといえるでしょう。
住民トラブルの記録
防犯カメラの効果は、外部からの不審者対策だけにとどまりません。ゴミ捨てのマナー違反・駐輪場でのいたずら・共用部での迷惑行為といった住民間トラブルの抑止にも役立ち、「記録されている」という意識が入居者のモラル向上にも寄与します。
万が一トラブルが発生した場合も、録画映像が客観的な証拠として機能します。当事者間での水掛け論になりがちな問題も、映像があることで事実確認がスムーズになり、管理組合や管理会社が適切に対応しやすくなるでしょう。
マンションで防犯カメラを設置すべきスポット

マンションで防犯カメラを設置するのが推奨されるのは、以下のようなスポットです。
- エントランス・風除室
- エレベーター内
- ゴミ置き場
- 駐車場・駐輪場
マンションの構造や動線を踏まえ、優先度の高いスポットを押さえておきましょう。設置場所ごとにカメラの向きや映り方も問題になりますが、こうした内容は下記の記事で説明しています。
合わせて読みたい:防犯カメラの向きで違法になるのはどんなとき?合法的な設置方法を解説
エントランス
エントランスはマンションへの出入りが集中する場所であり、防犯カメラの設置効果が高いスポットのひとつです。外部からの不審者侵入を記録できるだけでなく、オートロックと組み合わせることでセキュリティ全体の精度が上がります。
風除室がある場合は、エントランス外側と風除室内の両方をカバーできる配置が理想です。顔や服装が鮮明に映るよう、高画素・逆光補正機能付きのカメラを選ぶと、いざというときの証拠映像としての精度も高まります。
エレベーター内
エレベーターは密室になるという性質上、痴漢や暴行といった犯罪が起きやすい場所です。そのため、小型かつ耐衝撃性の高いドーム型カメラが適しており、手が届く位置に設置する場合は向きを変えられないよう固定強度にも注意が必要です。
エレベーター内はスペースが限られているため、死角を減らし、乗客全体をカバーするために広角レンズが推奨されます。
ゴミ置き場
ゴミ置き場は、不法投棄や分別ルール違反が起きやすい場所であり、外部からの侵入者が利用することもあります。防犯カメラを設置することで住民のマナー意識が向上し、トラブルの未然防止につながります。
屋外に設置するケースが多いため、防水・防塵性能(IP66以上推奨)を備えたカメラを選ぶことが前提です。夜間の不法投棄対策として、赤外線照射機能付きのモデルを検討するのも良いでしょう。
駐車場・駐輪場
駐車場・駐輪場は、車や自転車へのいたずら・盗難が発生しやすく、かつ管理者の目が届きにくいエリアです。建物の構造によっては死角が生まれやすいため、カメラの台数と設置角度の設計が特に重要になります。
広い範囲をカバーしたいなら、画角の広いワイドレンズや、向きを遠隔操作できるカメラも選択肢に入ります。ただし台数を増やしすぎると入居者が「監視されている」と感じる場合もあるため、必要最小限の配置で死角を埋める設計を心がけましょう。
マンションの防犯カメラ導入費用の相場

防犯カメラの設置には、カメラ本体・録画機・モニター・工事費と複数の費用が発生します。カメラ本体の相場は2〜10万円程度で、録画機とモニターをあわせると5〜15万円程度が目安です。さらに取り付け工事費が1台あたり10万円前後かかるため、トータルでは1台あたり20〜30万円程度を見込んでおくのが現実的でしょう。
マンションの場合、エントランス・エレベーター・駐車場など複数箇所への設置が基本となるため、4〜6台程度を導入するケースが多く、総額で100〜200万円規模になることも珍しくありません。共用部への配線工事は建物の構造によって難易度が上がることもあり、管理組合の修繕積立金や予算計画に組み込んでおく必要があります。
ランニングコストとしては、電気代・定期メンテナンス費用のほか、録画データを保存するHDDの交換費用が数年に一度発生します。HDD交換の費用は1回あたり3万円前後が相場とされており、長期運用では無視できないコストになります。導入時の初期費用だけでなく、こうした維持費も含めた総額で検討するようにしましょう。
防犯カメラの導入費用を抑えるには

防犯カメラの導入費用を抑えるために考えられるのが、以下のような項目です。
- カメラを自分で設置する
- ネットワークカメラを選ぶ
- レンタル・リースを検討する
- 補助金・助成金を活用する
これらを組み合わせ、少しでも予算に余裕を持たせられるようにしましょう。
カメラを自分で設置する
取り付け工事を専門業者に依頼せず、自分で設置することで人件費・材料費・出張費などの工事費用を大幅に削減できます。Wi-Fi接続型のカメラであれば配線工事が不要なため、DIYでの設置がしやすくなっています。
ただし、電源の新設や壁への配線工事には電気工事士の資格が必要です。作業範囲をよく確認したうえで、専門知識が必要な部分は業者に任せるのが安全です。
ネットワークカメラを選ぶ
有線接続に比べてWi-Fi接続型のネットワークカメラは配線工事が不要なため、設置コストを抑えやすいです。マンション共用部に既にインターネット回線やWi-Fi環境があれば、新たな回線工事やルーター設置が不要となり、機器の設置と設定だけで導入できるでしょう。
一方で、Wi-Fi環境が不安定な場所では映像が途切れるリスクもあります。設置場所の通信環境をあらかじめ確認しておきましょう。
レンタル・リースを検討する
一括購入が難しいとき、レンタルやリースは初期費用を抑えられる心強い選択肢となります。レンタルで初期費用0円から導入できるプランもあり、機器の修理・交換が月額料金に含まれるケースも多く見られます。
ただし、長期利用を前提にすると総コストが割高になることもあるため、利用期間と月額費用を掛け合わせた総額で比較検討するようにしましょう。
合わせて読みたい:防犯カメラはリースとレンタルどちらがお得?失敗しない選び方のコツ
補助金・助成金を活用する
防犯カメラ設置に関する自治体の補助金・助成金制度を活用すると、費用の一部を抑えられます。補助額は「費用の1/2〜3/4」「上限20万円〜50万円」といった内容が一般的です。
従来は町会・自治会が主な対象でしたが、東京都港区の「共同住宅防犯対策助成事業」など、マンション管理組合を対象とする制度が存在します。一部の自治体では、個人宅や賃貸オーナーを対象とした補助金も確認されており、対象範囲が広がっています。
補助金の申請には条件や締め切りがあるため、設置業者に相談する段階で確認しておきましょう。制度の内容は毎年変わることもあるため、最新情報をその都度確認してください。
防犯カメラを選ぶときに見るべき5つのポイント

防犯カメラ導入時に見ておきたい主な項目を、下記のようにまとめました。
- 画素数・夜間性能
- 屋内・屋外別の防水・防塵性能
- 録画方式
- AI機能(人検知・顔認識)
- スマホ連携など遠隔監視機能の有無
マンションの設置環境や運用方法を踏まえた上で、選ぶようにしましょう。
画素数・夜間性能
現在の主流は200万画素(フルHD)〜 400万画素で、人物の顔や服装を鮮明に記録するには最低でも200万画素以上を目安に選ぶと良いでしょう。画素数が高いほど映像は精細になりますが、その分ファイルサイズが大きくなり、録画できる時間や保存コストにも影響します。
マンションのエントランスや駐車場など屋外・薄暗い環境では、赤外線照射機能(ナイトビジョン)付きのカメラが必須です。夜間でも鮮明に撮影できるかどうかが、実際の防犯効果を大きく左右します。
屋内・屋外別の防水・防塵性能
屋外に設置するカメラには、雨風や粉塵への耐性を示すIP規格の確認が欠かせません。屋外設置の基準となるのは「IP66」で、強風や豪雨の環境でも安定して稼働できる性能を持っています。駐車場やゴミ置き場など屋外スポットへの設置には、IP66以上を目安に選びましょう。
一方、エレベーター内や共用廊下など屋内への設置であれば、防水・防塵性能よりも小型で目立ちにくいデザインや耐衝撃性を重視するのが基本です。
録画方式
録画方式は大きくローカル録画とクラウド録画の2種類に分かれます。ローカル録画はHDDに映像を保存する方式で、初期導入後のランニングコストを抑えやすい反面、HDDの容量上限や定期交換が必要になります。マンションの管理室にレコーダーを設置するスペースも確保しなければなりません。
クラウド録画はインターネット経由で映像を保存するため、レコーダーが不要でスマートフォンからいつでも確認できます。管理者が常駐していないマンションでは特に利便性が高く、機器トラブルによる録画データの消失リスクも低い点がメリットです。
AI機能(人検知・顔認識)
近年の防犯カメラには、映像を解析して人物だけを検知する人検知機能や、顔の特徴を識別する顔認識機能を搭載したモデルが登場しています。人検知機能があると、不審者の侵入をリアルタイムで通知できるため、管理者が常駐していない時間帯の対応力が上がります。
ただし、顔認識機能の運用には個人情報保護の観点から慎重な対応が求められます。導入前にプライバシーへの配慮や運用ルールの整備をあわせて行うようにしましょう。
合わせて読みたい:知らないとトラブルに?防犯カメラの撮影範囲で押さえるべき注意事項
スマホ連携など遠隔監視機能の有無
クラウド型カメラの多くは、スマートフォンのアプリから映像をリアルタイムで確認したり、録画データを遠隔で再生したりできます。管理組合の理事や管理会社の担当者が現地に赴かなくても状況を確認できるため、マンション管理の負担を大きく軽減できます。
また、動体検知と連動してスマートフォンに通知が届く機能を持つモデルもあります。異常が発生した際にすぐ気づける体制を整えたいなら、こうしたアラート通知機能の有無も確認しておきましょう。
まとめ
マンションに防犯カメラを設置することは、犯罪を防ぐだけでなく、住人の満足度や物件の価値を高めることにもつながります。
導入費用の不安もあるかと思いますが、クラウド型やレンタルを賢く選べば、負担を抑えて理想の環境を整えられます。もし導入にお悩みなら、一度ネットワークカメラ「VWS Cam」へ相談してみてはいかがでしょうか。より安全で快適なマンション環境を実現しましょう。

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