VWS blog-働き方を考えるブログ

確定申告しないと住民税はどうなる?放置し続けるリスクや知っておくべき20万円ルール

作成者: vws_ad0523|Mar 16, 2026 12:00:00 AM

確定申告をしなかった年、住民税はどうなるのか。なんとなく気になりつつも、調べるタイミングを逃しているうちに時間だけが経っていた。そんな人に向けて、この記事では基本的な仕組みから対処法まで整理します。

 

「年末調整があるから自分には関係ない」

「副業収入が少額だから申告しなくていいはず」

 

こう思っていたところ、後から住民税の問題が浮上して慌てるケースは実際によくあります。

この記事では、2つの申告の仕組みの整理から、未申告でかかる具体的なリスク、今からでも取れる対処法まで順を追って解説します。

 

この記事の目次
[toc]

確定申告と住民税の関係をまず整理する

確定申告と住民税申告は、対象となる税金も申告先も異なる別々の手続きです。ただし制度として連動しており、確定申告をすれば住民税申告は原則不要になります。まずこの関係性を正しく把握しておきましょう。

確定申告をすれば住民税申告は不要

確定申告を行うと、申告書のデータは税務署から各市区町村に送られます。自治体はそのデータをもとに住民税額を計算するため、確定申告をしている人が住民税の申告を別途行う必要はありません。

年末調整を受けている給与所得者も同様で、勤務先から自治体へ給与支払報告書が提出されるため、個別の住民税申告は不要です。確定申告か年末調整、どちらかが適切に行われていれば、住民税の手続きは自動的に完結します。

住民税申告をする必要があるケース

確定申告も年末調整もしていない状態で所得がある場合、基本的に住民税の申告義務が生じます。以下のような人が、これに該当します。

 

  • 年の途中で退職して年末調整が行われなかった人
  • 勤務先から自治体へ給与支払報告書が提出されていない人(日雇いや小規模事業所など)
  • 副業などで給与以外の所得がある人

 

また、見落としがちなのが、確定申告が不要でも住民税申告は必要になるケースがあるということです。例えば、給与所得者で副業収入が20万円以下のため確定申告をしなかった人も、住民税の申告は別途必要になることがあります。これについては後のセクションで詳しく説明します。

確定申告しないと住民税はどうなる?

確定申告が行われないと、税務署から自治体へ所得情報が届きません。自治体は正確な課税所得を把握できないため、正しい税額計算ができなくなってしまいます。本来であれば各種控除が適用されて計算されるはずの住民税が、控除なしの状態で算定されてしまうリスクが生じ、住民税を多く払うことになりかねません。

 

さらに、所得の申告がない状態が続くと、自治体から住民税の申告を求める通知が届いたり、悪質と判断されるとペナルティが課されたりすることもあります。申告しなければ税金を払わずに済むという考えは通用しません。

 

自治体や税務署は、取引先からの支払調書やマイナンバーを通じた情報連携によって、申告漏れを把握する手段を持っています。

確定申告・住民税を放置し続けるリスク

確定申告そのものや住民税の支払いを放置すると、以下のようなリスクがあります。

 

  • 無申告加算税や延滞税などのペナルティ
  • 国民健康保険料の軽減措置が受けられない
  • 非課税世帯向けの給付金や行政サービスが受けられない
  • 預貯金や給与が差し押さえられることもある

 

こうした経済的、および社会的損失を被ることがないよう、注意してください。

無申告加算税や延滞税などのペナルティ

確定申告や住民税の申告を放置すると、本来の税額に加えて以下のペナルティが上乗せされます。

 

  • 無申告加算税
  • 延滞税
  • 重加算税

 

「無申告加算税」は申告期限を過ぎた場合に課されるもの、「延滞税」は納税が遅れた日数に応じて発生するもの、「重加算税」は意図的な隠蔽と判断された場合に適用される、もっとも重いペナルティです。

 

放置する期間が長くなるほど雪だるま式に積み重なっていくため、気づいた時点で早めに動くことが肝心です。それぞれの税率や計算方法の詳細については、以下の関連記事で詳しく解説しています。

 

合わせて読みたい確定申告が間に合わない!期限を過ぎたらどうなる?罰則と今すぐすべき対処法

国民健康保険料の軽減措置が受けられない

確定申告や住民税申告をしていないと、税金のペナルティ以外にも思わぬところで損をすることがあります。その代表的なもののひとつが、国民健康保険料の軽減措置が適用されなくなるという問題です。

 

国民健康保険料は前年の所得をもとに算定されますが、所得が一定以下の場合は保険料が2割・5割・7割軽減される制度があります。しかし、申告によって所得がゼロまたは低所得であることを自治体に伝えていなければ、この軽減措置は自動的には適用されません。 収入がなかった年や所得が少なかった年でも、申告をしていないだけで本来より高い保険料を払い続けてしまうことになりかねません。

非課税世帯向けの給付金や行政サービスが受けられない

申告をしていないと、自治体はその人の所得を把握できないため、非課税世帯として認定されず以下のような給付・サービスの対象から外れてしまうことがあります。

 

  • 低所得世帯向けの給付金
  • 医療費の自己負担軽減
  • 保育料の減額

 

「低所得世帯向けの給付金」は近年たびたび実施されている低所得・非課税世帯への現金給付が該当し、「医療費の自己負担軽減」は高額療養費制度における所得区分の判定に影響します。「保育料の減額」も前年の所得情報をもとに算定されるため、申告がなければ本来より高い金額が請求されることがあります。

 

実際には非課税世帯に該当する所得水準であっても、申告しないだけで受け取れる給付や軽減措置を丸ごと見逃してしまうという状況は、収入が少ない年や退職後などに特に起きやすいため注意が必要です。

預貯金や給与が差し押さえられることもある

申告・納税を長期間放置すると、最終的には自治体や税務署による強制徴収(差し押さえ)に至ることもあります。差し押さえの対象となる財産は多岐にわたり、預貯金や給与に加え、不動産、自動車、株式、そして生命保険の解約返戻金も含まれます。

 

差し押さえは、突然行われるわけではありません。督促状や催告書の送付など段階的な通知を経て実施されます。しかし、通知を無視し続けると、最終的には裁判所の判決を必要とせず強制執行に至るため、自治体からの通知が届いた時点で速やかに対応しましょう。

【重要】副業20万円以下でも住民税申告は必要

会社員の副業において、所得が20万円以下であれば所得税の確定申告は免除されます。しかし、これは国税である所得税のためのルールであり、地方税である住民税の申告となると、話は別です。

 

こうした確定申告と住民税申告の関係について、正しく理解しておきましょう。

「確定申告不要=住民税申告も不要」ではない

給与所得者で副業収入が20万円以下であれば、所得税の確定申告は不要とされています。しかし、これはあくまで所得税に関するルールであり、住民税には適用されません。

 

所得税には給与から源泉徴収する仕組みがありますが、住民税にはそのような制度がなく、すべての所得を合算して税額を計算する仕組みになっています。そのため、副業収入が1円でもあれば金額にかかわらず住民税の申告が必要になります。

 

「確定申告しなくていいなら住民税の申告も不要」という思い込みが、申告漏れにつながりやすい典型的なパターンです。

副業収入20万円以下で住民税申告しないとどうなるか

副業収入が20万円以下であっても、住民税の申告をしないまま放置すると、以下のような問題が生じる可能性があります。

 

  • 住民税の追徴課税・延滞金の発生
  • 国民健康保険料の軽減措置が適用されない
  • 所得証明書・非課税証明書が正しく発行されない

 

「住民税の追徴課税」は、申告漏れが発覚した際に本来の税額に加えて加算金が上乗せされるものです。「国民健康保険料の軽減措置」については前のセクションで触れた通り、所得の申告がなければ自動的には適用されません。「所得証明書・非課税証明書」が正しく発行されないと、賃貸契約やローン審査、各種給付金の申請など日常的な場面で支障が出ることがあります。

 

副業収入が少額だからといって軽視せず、住民税の申告はきちんと行っておくことが安心につながります。

申告を忘れると副業が会社にバレる?

副業をしている人の中には、「住民税の申告をすると会社に副業がバレるのでは」と心配している人もいるかと思います。結論からいえば、申告の方法によってバレるリスクをある程度抑えられる可能性はありますが、確実な回避策とは言い切れません。

 

住民税の納付方法には、給与から天引きされる特別徴収と、自分で納付書を使って納める普通徴収の2種類があります。副業分(雑所得・事業所得など)の住民税を普通徴収に設定すると、納付書が自宅に届くため会社への通知に含まれず、発覚リスクを下げられます。

 

ただし、近年は自治体の方針によって「自分で納付」を選択しても特別徴収に変更されるケースが増えており、必ずしも普通徴収が選択できるとは限りません。 また、アルバイトなど給与所得の副業は原則として特別徴収となるため、この方法は使えません。

 

いずれにしても、申告そのものを怠ることは問題の解決にはなりません。 申告しないまま放置すれば、これまで説明してきたペナルティやリスクが発生します。バレることへの不安がある人も、まずは申告方法について税務署や自治体の窓口に確認した上で対応するようにしましょう。

今からでも間に合う|確定申告・住民税申告の対処法

申告が遅れていても、早めに動くことでペナルティを軽減できます。必ずしも、ことさら焦る必要はありません。期限後の対処法と手続きの流れを確認しておきましょう。

確定申告の期限後申告はできる限り早く自主的に動く

申告期限を過ぎていても、税務署から指摘される前に自主的に期限後申告を行えば、ペナルティを軽減できます。 税務署の調査が入った後に申告するより、自主的に動いた方が加算税の税率が低くなる仕組みになっているためです。

 

また、法定申告期限から1ヶ月以内に自主的に申告し、納税も同時に済ませた場合は、無申告加算税そのものが課されないケースもあります。気づいたら申告期限を過ぎていたという人も、まず現状を把握した上でできる限り早く動くことが、最終的な支払総額を抑えることにつながります。放置すればするほど延滞税が積み上がるため、迷っている時間が損失になるという意識を持ちましょう。

 

参考:国税庁|No.2024 確定申告を忘れたとき

住民税申告の手続きの流れ

住民税申告の手続き自体はそれほど複雑ではありません。申告先は居住地の市区町村の窓口で、毎年3月15日までに申告書を提出する必要があります。提出方法は窓口への持参のほか、郵送やeLTAX(地方税ポータルシステム)を使った電子申告にも対応している自治体が増えています。

 

申告の際に必要な書類は、マイナンバーカードまたは通知カード+本人確認書類、収入を証明する源泉徴収票や帳簿類、医療費控除や生命保険料控除などを申請する場合は各種控除証明書です。

 

申告書の用紙は各市区町村の窓口やWebサイトから入手できます。 自治体によって対応が異なるため、不明点は事前に居住地の市区町村のWebサイトや窓口で確認しておくと安心です。

どこに相談すればいいか

何から手をつければいいか分からない場合は、適切な相談先に頼るのが一番の近道です。所得税に関することは管轄の税務署、住民税に関することは市区町村役場の住民税課(課税課)がそれぞれの担当窓口です。どちらも窓口に行けば、書き方や必要な添付書類について相談できます。

 

ただし、確定申告時期の税務署や相談会場では、混雑緩和のために入場整理券や事前予約(LINE予約など)が必須となっているケースが一般的です。予約なしで直接行っても相談を受けられない可能性があるので、注意してください。

面倒な税務申告の負担を減らす方法

確定申告を毎年きちんと行うためには、日々の収支記録を適切に管理しておくことが欠かせません。

 

業態によって取引数は大きく異なり、また税理士依頼しているかどうかによっても事情は変わりますが、最低週1回、あるいは月1回は収支を見直す時間を作る運用にするのが望ましいです。カレンダーにも、明確な予定として組み込んでしまいましょう。

 

とはいえ、本業や副業で忙しい中、帳簿付けや書類整理まで手が回らないという人も多いでしょう。そこで活用したいのが会計ソフトや記帳代行サービスです。会計ソフトはレシートの読み取りや自動仕訳など、記帳作業を大幅に効率化でき、申告書の作成までワンストップで対応できるものもあります。ただし、扱いには慣れも必要です。

 

記帳代行サービスは、日々の帳簿付けをまるごと外部に任せられるため、経理に不慣れな個人事業主やフリーランスにとって心強い味方です。税理士に依頼するよりもコストを抑えながら、申告に必要な書類を整えられます。

 

記帳代行サービスについては、以下の記事も参考にしてください。

 

合わせて読みたい確定申告のめんどくさいは減らせる!会計ソフトより楽で税理士より安い記帳代行サービス

まとめ

確定申告と住民税申告は連動しており、どちらか一方を怠ることで税金のペナルティだけでなく、健康保険料の軽減や各種給付金の受給機会を失うリスクも生じます。申告漏れに気づいたら、まず自主的に早めに動きましょう。

 

そもそも申告漏れが起きやすい根本的な原因のひとつが、日々の記帳が追いついていないことです。記帳が後回しになると申告の準備も遅れ、気づけば期限ギリギリ——という状況に陥りがちです。

 

本業や事業で忙しい中、帳簿まで手が回らないと感じているなら、記帳代行サービス「記帳代行ドットコムのような記帳代行サービスに任せてしまう方法もあります。日々の記帳を丸ごと引き受けてもらえるため、毎年の申告をスムーズに進められる環境が自然と整っていきます。