ジョブディスクリプションの必要性・記入項目・活用法を活用

働き方改革
人材活用

ジョブ型雇用を実施するうえで、絶対に押さえておかなくてはならないのがジョブディスクリプションです。

ジョブディスクリプションとは、企業が求職者に求めるスキルや経験などをまとめたものです。

適切なジョブディスクリプションを作成することで、企業は必要な人材を効率よく採用できます。

この記事では、ジョブディスクリプションの概要・メリット・活用法について解説いたします。

この記事の目次

ジョブディスクリプションとは?

これまでにジョブ型雇用に取り組まれていない企業様・担当者様において、ジョブディスクリプションはあまりなじみのない用語なのではないでしょうか? この章では、ジョブディスクリプションの概要を解説します。

1-1.概要

ジョブディスクリプションとは、職務内容を詳細に記載した文書のことです。 「職務記述書」といわれることもあります。 これまで日本国内企業がジョブディスクリプションを利用する機会はそれほど多くありませんでしたが、近年では以下の場面で利用されるようになっています。 ・ジョブ型雇用を実施するとき ・外国人採用を実施するとき なお、ジョブ型雇用とは、従来の「人物重視」「ポテンシャル重視」「長期キャリア形成」などの日本的雇用とは異なる西洋式雇用制度です。 求人の際に、具体的に職務やスキルを要件として記載し、ジョブを実行するための能力をもつ人材を採用する制度です。

1-2.目的

ジョブディスクリプションの目的は、企業側が求職者に対して求める要件を明示することによるミスマッチの防止です。 ジョブディスクリプションにより、求職者は自分自身の経歴や保有視覚と照らし合わせて求人案件を判断できます。

1-3.必要とされている背景

ジョブ型ディスクリプションが増えているのは、企業においてジョブ型雇用の必要性が高まっているためです。 以下の要因から、1つの企業にコミットするよりもワークライフバランスを重視しながら、個人のスキルアップや理想的な働き方を重視する傾向が強まっています。 ・終身雇用制度の崩壊 ・日進月歩で技術革新がおこなわれていること ・社員側の働き方に対する意識の変化

ジョブディスクリプションのメリット

ジョブディスクリプションを効果的に活用することにより、かけた手間以上の大きなメリットが得られます。 この章では、ジョブディスクリプションのメリットを3点解説します。

2-1.職務に最適な人材を採用しやすくなる

ミスマッチのリスク減少により、企業は必要な人材を効果的に活用できる可能性が高まります。 ・求職者側:ジョブディスクリプションに応募条件・必要スキルが明記されているため、応募の判断がしやすい ・企業側:条件を指定することで、専門性の高い職種などの求人募集をかけやすくなる/要件を満たした志願者の中から選考できるため、効率よく選考できる 上記により、選考自体の質の向上が期待できます。

2-2.スタッフがスキルを発揮しやすくなる

スタッフ側にとっては、採用された段階で会社が社員に何を求めているのかを知ることが可能です。 その結果、業務の優先順位をつけやすくなり、成果を上げやすくなります。

2-3.人事評価の透明性が高まる

ジョブディスクリプションを明記することは、人事評価基準の明確化にもつながります。 日本式雇用では勤続年数や職務給などが給与の査定に反映されますが、ジョブ型雇用ではジョブディスクリプションに記載されたジョブが完遂できたか否か、が評価基準です。 逆にいえば、記載された職務以外の要素が給与に反映されにくいため、ムダと思われる残業などの抑制にもつながります。

ジョブディスクリプションの記載内容

ジョブディスクリプションは、特に決まった書式・フォーマットが存在するわけではなく、企業が自由に記載できます。 とはいえ、ジョブ型雇用のための必要記載事項を網羅するうえで、共通する項目はあります。 一般的にジョブディスクリプションに記載されるのは、以下の項目です。 ・社名/業種/会社概要 ・募集する職種・ポジションの名称 ・勤務地 ・具体的な職務内容とその業務の比重 ・責任や権限の範囲 ・チーム内での立ち位置(上司・部下の人数や関係性など) ・給与・残業代 ・必要な知識・スキル・資格・学歴・経験など ・必要な身体的条件 ・業務上の社内外の関係者 どの程度までジョブディスクリプションを詳細に記載するかは、企業の考え方次第です。 あまりに詳しく記載しすぎると、条件が合致する応募者が減ってしまったり、ジョブディスクリプションの作成に時間を取られてしまったりするリスクもあるので注意が必要です。

ジョブディスクリプションの設定方法

最後に、ジョブディスクリプションの要件を具体的にどのように設定していくのかについて解説します。 ジョブディスクリプションの記載内容と実際の仕事内容がズレていたということがないように、必ずこの章の内容をチェックしておきましょう。

4-1.必要なスキルの確認

ジョブディスクリプションの要件を設定するためには、現場でどのようなスキル・資格を必要としているのかを反映させる必要があります。 経営者の方や現場の状況が詳しくわからない人事担当者の方は、求人募集をかける前に現場担当者と意見の調整をしましょう。 もし、人材採用をした後にジョブディスクリプションと実際の職務内容に大きな差異が発覚したら、重大な問題に発展する可能性があります。

4-2.人事採用をする

ジョブディスクリプションを作成したら、採用にかかわる全員でジョブディスクリプションを共有します。 そして、ジョブディスクリプションを一つの指針として、採用・選考をおこないます。

4-3.ジョブスクリプトに基づいた人事評価

ジョブディスクリプションは、配属先の管理者とも共有しましょう。 ジョブディスクリプションにもとづいて評価をおこなうことで、ジョブ型雇用で採用した社員はもちろん、既存の旧来の評価制度で働く社員に対しても透明性を維持することになります。

4-4.定期的に見直す

ジョブディスクリプションは、定期的な見直しが必要です。 その理由は、以下のとおりです。 ・技術の進化は速いため、時間が経過すると求められる要件が変わる ・企業内でさまざまなプロジェクトが進行し、プロジェクトごとの評価体系が必要 ・市場や業界の動向を反映した評価制度をとる必要がある こうして小刻みに見直しをかけることで、必要な人材を適切な条件で雇用することが可能です。

まとめ

ジョブディスクリプションは、主に採用の場面で職務の条件や必要なスキルなどをまとめたもののことです。 ジョブ型雇用を推進するためにも、職務に最適な人材を適正条件で採用するためにも、ジョブディスクリプションは不可欠です。 さらに、ジョブディスクリプションにはスタッフがスキルを発揮しやすくなることや人事評価の透明性が高まるといったメリットもあります。 現場担当者と必要なスキルを照らし合わせしたうえでジョブディスクリプションにもとづいて採用し、定期的に見直し・改善をすることで効率よく必要な人材を採用できるようになります。

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