テレワークに最適な場所とは?快適な作業スペース選びのコツ
出社を前提としないテレワークは、新しい働き方として急速に広がっています。
働く場所の自由度が高く、メリットが多い反面、快適な仕事場所を確保するのは必ずしも容易ではありません。
そこで、本記事ではテレワークに適した場所や選び方のコツ、注意点について紹介します。
自宅以外で仕事の生産性が上がる場所を探している人は、参考にしてください。
テレワークの場所を選ぶときのコツ
テレワークの場所を選ぶときに、まず考えたい項目について説明します。
コストはどれくらいか
テレワークの場所を選ぶ際、コストは見逃せない要素です。家計に無理がない範囲で適切な場所を選ぶ必要があります。
自宅や図書館などは、コストをかけずに利用できる場所の選択肢です。
一方で、カフェやコワーキングスペースは比較的低コストで利用可能ですが、長期的な利用を考慮するとそれなりの出費になる可能性があります。
利用頻度や自分に必要な設備に応じて、コストパフォーマンスの良い場所を選ぶことが肝心です。
セキュリティに問題ないか
テレワークでは、セキュリティも考慮に含めたい事柄です。
特に機密情報を扱う場合、情報漏洩のリスクを最小限に抑える必要があります。
カフェや公共の場所では、盗聴や盗難のリスクがあります。オンラインミーティングの際も第三者に情報が漏れることがないよう、安全なWi-Fi環境や個室を選ぶことが望ましいです。
自宅での作業が最も安全であることが多いですが、場合によってはセキュリティ対策を強化する必要があるかもしれません。
作業しやすい環境か
最後に、自分にとって作業しやすい環境を選ぶことが大切です。静かな環境を好む人もいれば、少しの雑音がある方が集中できる人もいます。
作業内容によっても最適な環境は異なります。
例えば、集中を要する作業には静かな個室が適しているかもしれませんが、創造的なアイデアを出す作業には活気のあるカフェが適していることもあるでしょう。
また、机の広さや椅子の座り心地、安定したWi-Fi環境、トイレへのアクセスなど、作業しやすい環境にはさまざまな要素が絡んできます。
このように、自分の性格や作業内容、室内環境を考慮して、最適な場所を選ぶことが重要です。
テレワークできる場所
テレワークができる場所として、以下の9通りが挙げられます。
- 自宅
- カフェ
- ネットカフェ
- カラオケボックス
- 図書館
- コワーキングスペース
- サテライトオフィス
- レンタルスペース
- ビジネスホテル
それぞれメリット・デメリットに注目しながら説明します。
自宅
自宅は最もコスト効率の高い場所です。
通勤時間や費用が不要で、PCや関連機器を追加費用をかけずに活用できる点が大きなメリットです。
家事や育児と並行して作業もでき、忙しい主婦や主夫に適しています。
しかし、外出を要しないため運動不足になりがちなこと、また仕事とプライベートの境界線が曖昧になりやすいことに注意し、定期的な運動や休憩時間の確保が必要です。
カフェ
仕事や勉強をするためにカフェを利用する人は多いです。
心地よい座席や良好なWi-Fi環境が整っているカフェなら、快適に仕事することができます。
また、他人の目があることで適度な刺激が得られ、自宅では仕事に集中しづらい人も、生産力を高められる場合があります。
ただし、周囲の騒音が気になったり、長時間の利用が難しかったりする場合もあるため、仕事に適したカフェを見つけるのは、意外と簡単ではない側面もあることに注意が必要です。
ネットカフェ
ネットカフェは、テレワークのための快適な環境が整っています。
高速インターネット接続、プリンターやスキャナーなどのオフィス機器、また個室などの快適な作業スペースが利用でき、テレワークに必要なものが一通り揃っています。
また、多くの場合、ネットカフェは24時間営業であり、フレキシブルなスケジュールで仕事ができる点も魅力です。
不規則な勤務時間の人や、夜遅くまで、あるいは早朝から作業をしたい人にとっては、理想的といえます。
ただし、長時間の利用には費用が増すことが予想されるため、事前にネットカフェの料金体系をよく確かめておく必要があります。
カラオケボックス
カラオケボックスは、プライベートで静かな空間を提供してくれるためテレワークに適しています。
一般的には歌を楽しむ場所ですが、外部の騒音から隔離された個室で作業できるのは、仕事をする上で魅力的です。
最近では、テレワーク専用プランも増えており、リーズナブルな価格で利用できることもあります。
ただし、場合によっては隣の部屋からの音漏れなどの問題や、長時間の利用には追加料金が発生する可能性を考慮する必要があります。
ファミレス
ファミレスは、フードやドリンクなど豊富なメニューが取り揃えられており、食事を楽しみ、空腹を満たしながら仕事ができます。
広々とした座席は、長時間座っていても疲れにくい環境を提供してくれるため、快適に過ごせます。
また、カフェなどと同じく、周囲の人の存在が集中力を刺激してくれるでしょう。
ただし、長時間の利用には適さない場合もあるため、テレワークで使用する際は、店員に確認をしておくと確実です。
図書館
図書館は静かな環境でリモートワークができ、長時間の作業に最適な場所です。仕事に没頭しやすく、生産性を高めるのに役立ちます。
図書館の大きな魅力は、大量の資料にアクセスできる点です。
書籍や雑誌、オンラインデータベースなどのリソースを利用することができるため、研究やデータ収集が必要な仕事に向いています。
しかし、図書館では大きな音を立てるのが制限されているため、オンライン会議には不向きな場合があります。
コワーキングスペース
コワーキングスペースは、個人の作業スペースから会議室まで、多様なニーズに合わせた設備が完備されています。
高速インターネット、プリンターやスキャナーなどのオフィス設備、さらにはコーヒーや軽食を提供するカフェエリアなど、仕事に必要なほぼすべてのものを提供しています。
コワーキングスペースのもうひとつの大きな魅力は、交流の機会です。
さまざまな業界や職種の人が集まり、新たな出会いや協業関係を築くチャンスが豊富にあります。
しかし、コワーキングスペースの利用には費用がかかること、都心部に集中していることに注意が必要です。
スポット利用や月額利用など使用頻度によっても費用は大きく異なり、また使用頻度が高ければアクセスのしやすさも大きな問題となります。
これらを考慮して、自身の作業スタイルに最適かどうかを考慮しましょう。
サテライトオフィス
サテライトオフィスは企業が設置した小型オフィスです。
本社オフィスから離れた場所に設置される分室で、通常は完全なオフィス設備が整っています。
本社が遠く、通勤時間を短縮したい場合や、家庭とのバランスを取りながら働きたい場合に適しています。
プライバシーと集中力を高める点でも、サテライトオフィスは魅力的です。
また、同じ会社や組織の他のメンバーとのコラボレーションを促進する効果も見込めます。
これにより、チーム内のコミュニケーションがスムーズになり、共同でのプロジェクト進行が容易になります。
しかし、そもそもサテライトオフィスを持たない企業では、当然ながら利用できません。
利用可能な場合でも、企業によって設備やサービスは異なるため、自身のテレワークに適しているかどうかを判断することが重要です。
レンタルスペース
レンタルスペースは個人が貸切で利用できるため、セキュリティが高く、自宅での作業に飽きた際の気分転換に適しています。
また、小さな個室から大きな会議室まで、必要に応じて適切なスペースを選べるため、個人の作業からチームミーティング、クライアントとの打ち合わせまで、幅広い用途に対応できます。
1〜2時間の利用が数百円程度とリーズナブルな場所もあり、予約もスマホから簡単にできる場合が多いです。
ただし、入退室方法やゴミの片づけなど、レンタルスペースごとに異なるルールがあるため注意しましょう。
ビジネスホテル
ビジネスホテルは、静かな個室空間で、集中して作業を行うのに適した環境です。
ビジネストリップ(出張)で宿泊するのを前提として設計されているため、デスクや快適な椅子、高速インターネット接続など、仕事に必要な基本設備が整っています。
多くのビジネスホテルでは24時間のフロントサービスやルームサービスが提供され、長時間の作業中にも必要なサポートを受けることができます。
滞在中は、通常の日常生活から離れた環境にいるため、新鮮な気分転換や創造性の向上につながることもあるでしょう。
しかし、ビジネスホテルをテレワークの場所として使用する際には、コスト面での検討が必要です。特に長期の滞在には、費用がかさむことがあります。
新スタイルのテレワーク場所
比較的、新しいテレワークのスタイルについて紹介します。
車
自家用車の車内をテレワークの場所に選ぶ人が、増えています。
自家用車では容易にパーソナルスペースを確保でき、オンライン会議の場所探しに困っている人にとっては意外な解決法となりえます。
モバイルWi-FiやスマホのテザリングなどポータブルなWi-Fi環境、モバイルバッテリー、車内用のデスクなどを揃えれば、より快適なテレワークができます。
ただし、車によってはスペースが狭く、窮屈に感じるかもしれないデメリットもあります。
新幹線
近年では、新幹線でも快適なテレワークができるサービスが提供されています。
Wi-Fi環境やテーブル、隣の席とのパーティションなどビジネス環境に特化した車両や、周囲を気にすることなくオンライン会議ができるブースが導入されているのです。
新幹線で出張の際は、これらのサービスを利用すると移動中も有意義に過ごすことができるでしょう。
駅のテレワークブース
テレワークブースとは、電話ボックスのような空間で仕事ができる、駅構内のワークスペースです。
電車の待ち時間などを有効活用できます。
JR東日本など数社がテレワークブースを提供しており、いずれも電源・Wi-Fiなど仕事に必要な環境が用意され、予約はオンラインで手軽にできます。
短時間から利用できるブースが多く、電車の待ち時間の有効活用や急なオンライン会議などに便利です。
テレワーク場所の選び方で注意したいこと
テレワークの選び方における注意点を3つ、挙げています。
自宅から通いやすいか
自宅以外のテレワーク場所で、頻繁に通う場合、アクセスのしやすさが大きな問題となります。
テレワークのメリットのひとつとして通勤時間の短縮が挙げられるため、自宅からのアクセスが悪ければ、これを活かすことができません。
また、テレワーク場所への移動にかかる費用も考慮すべき点です。交通費が高い場所は、経済的に大きな負担となる可能性があるため、予算に合った場所を選ぶことが望ましいです。
声を出せるか
テレワークでは、オンライン会議や電話会議が頻繁に行われることが多いため、周囲に気兼ねなく話せる環境が必要です。
声を出してコミュニケーションを取ることが難しい場所では、業務の効率が大幅に低下する恐れがあります。
テレワーク場所を選ぶ際には、まずその場所が静かで、自分の声が外部に漏れないかどうかを確認することが重要です。
公共の場所やオープンなコワーキングスペースでは、大きな声で話すことが他の利用者の迷惑になる可能性があります。
また、プライバシーを保ちたいビジネス会話の場合、周囲に聞かれるリスクを考慮する必要があります。
これらの点を総合的に考慮して、声を出しやすい環境であるかを確かめておきましょう。
周辺機器を揃えておく
テレワーク場所に関連して、周辺機器について言及しておきます。
テレワークには、複数の周辺機器を必要としますが、これらのバッグやポーチへの出し入れは、ときに億劫に感じられるものです。
そのような場合、自宅あるいは会社用と、テレワーク用で別々のものを用意しておくと忘れ物のリスクや片付けの手間を減らせます。
モバイルバッテリーやケーブル、コンセント、スタンド、サブディスプレイなど、どれかひとつでも忘れると仕事のパフォーマンスに大きく影響します。
しかし、テレワーク用として常に周辺機器をバッグに入れておけば、安心です。そのバッグさえ持っていけば、あとは必要な仕事道具が揃っています。
このように、予算が許す範囲で自宅や会社用とは別で、テレワーク専用に周辺機器を用意しておくとよいでしょう。
まとめ
テレワークに適した場所を9通り紹介しました。
長時間を過ごすことにもなることも予想されるテレワーク場所は、机の高さ・広さや椅子の座り心地ひとつを取っても、大きく快適さが異なります。
人によって使用頻度も必要な環境も異なるため、いくつかの場所を利用して、実際に確かめてみることが肝心です。
比較的、長時間にわたって利用することで、その場所ごとに便利な点や不便な点が見えてきやすくなるでしょう。