店舗やオフィス、または自宅に防犯カメラを設置したいものの、賃貸物件だから壁に穴は開けたくないと考える人は少なくありません。
防犯カメラの設置には、必ずしも壁に穴を開ける必要はありません。本記事では、防犯カメラの導入について以下の内容を解説します。
完全ワイヤレスな方法もあるので、参考にしてください。
防犯カメラの設置に際して壁に穴を開ける必要があるのは、カメラをしっかりと固定するためと、配線を隠すためです。
防犯カメラを壁や天井などにネジで固定するには、どうしてもネジ穴を開けなければなりません。
また、防犯カメラは電力を供給するためのコンセントや画像を映し出すモニター、録画のためのレコーダーなどさまざまな配線が必要で、これらと接続するケーブルを通すためにも壁や天井に穴を開けることになるのです。
これらケーブルは穴の中に通して隠すことで、設置場所の見た目を損ねなくても済みます。
できることなら壁に穴を開けることなく、防犯カメラの設置をしたいと考えるシーンもあるでしょう。
穴を開けずに済ませるには、以下のような設置方法が考えられます。
これらについて説明します。
室内で使いやすい置き型の防犯カメラなら、工事不要で棚やテーブルの上に固定できます。そのため、賃貸などでも気兼ねなく使用できるでしょう。
ただし、棚やテーブルの高さや設置場所によっては防犯カメラの角度や位置の調整に制限が生まれます。また、不注意で落下させたり、不正に移動させられたりすることも考えられるため注意を要します。
屋外に防犯カメラを設置する際、窓を通して配線することができます。ケーブルに平べったいタイプのものを使用することで、窓の開閉を気にすることなくケーブルを通せます。
ただし、ケーブルが傷むのを防ぐため、窓を閉める際にケーブルがねじれたり折り曲がったりした状態になっていないか注意する必要があります。
エアコンの室外機に繋ぐダクトを通して防犯カメラを設置する方法もあります。元々開いている穴を利用するため手軽で、防犯カメラのケーブルをすっきりと通せるでしょう。
ただし、ダクトの隙間が埋められている場合には、それを取り払う必要があるため、手間がかかります。エアコンをいったん取り外す必要も生じうるため、業者に依頼するのが無難でしょう。
床下換気口から配線を通す方法も考えられます。キッチンにある床下収納などから防犯カメラのケーブルを引き込みます。
ただし、床下に潜って配線作業をする必要があるため、住宅の構造上無理がある場合や、可能な場合でも業者に依頼するのが無難です。
防犯カメラを取り付けたい位置の近くに配管などがあれば、アタッチメントで取り付けができます。
壁や天井に穴を開けず、また特別な工具なども不要で誰でも簡単に防犯カメラの設置ができます。
アタッチメントはインターネットでも購入でき、さまざまな商品が販売されているため、防犯カメラのタイプに合わせて適切なものを選びましょう。
店舗や会社の屋内にライティングレールがあれば、そこに防犯カメラを設置できます。高い位置に固定するため防犯カメラの位置としても好都合で、また景観に与える影響も比較的少ないでしょう。
ライティングレールに設置するには、それが想定された防犯カメラを選ぶか、あるいはライティングレール専用のアタッチメントで固定することが必要です。
壁に穴を開けずに済む防犯カメラには、以下のタイプがあります。
マグネットタイプは、穴開け不要で壁などへの固定を可能とします。ソーラータイプは、給電のためコンセント配線をなくします。また、ネットワークタイプは、映像出力のための配線をなくします。
これらの条件が揃えば、完全ワイヤレスで防犯カメラ設置が実現できます。
壁に穴を開けたくないときに使える防犯カメラのひとつが、マグネットタイプです。マグネットタイプなら適当な位置に金具さえあれば、磁力により設置ができます。ソーラー充電タイプなら、電源への配線も不要です。
高所の金具にカメラを固定できれば、侵入者に向きを変えられたり壊されたりする心配はありません。ただし、手が届く高さなら容易に向きや位置を変えられたり、取り外されたりするリスクがあります。
また、「マグネットタイプ」といっても固定の仕方が大きく2種類に分かれることに注意が必要です。
そもそもマグネットタイプの防犯カメラは、防犯カメラそのものと、カメラ取付け用の台座という2パーツからなっているものが多いです。
そこで、カメラを台座へ取り付けるのも、その台座を壁などの金具部分へ固定するのも、どちらもマグネットであれば真に「マグネットタイプ」と呼べるのですが、台座の固定には粘着テープを用いるタイプもあるため、このような商品には注意を要します。
後述するように、両面テープなど粘着テープでの固定はおすすめしません。
ソーラータイプの防犯カメラは、ソーラーパネルで発電した電力を使って内蔵バッテリーの充電ができる優れものです。そのため、カメラとコンセントの配線が必要なくなります。
ただし、太陽に当たらないと発電できないため、雨や曇りなど天候によっては充電切れを起こし、稼働しなくなるリスクがあります。
Wi-Fi接続ができるネットワークカメラなら、カメラとインターネット接続ができるため、映像を出力するための配線をしなくても済みます。
いつでもスマートフォンひとつで、映像の確認や遠隔操作などができるため便利です。
ただし、Wi-Fi接続なのでWi-Fiの強度には注意が必要となります。壁1枚を隔てるだけでも強度が下がり、接続が不安定となることも考えられます。
そのため、ネットワークカメラを導入する際は、お試し利用できるものを選び、実際に店舗やオフィスなどで使用してから購入すると良いでしょう。
壁に穴を開けずに済む方法を紹介しましたが、以下のことには注意が必要です。
では、記事の最後として防犯カメラ設置についての注意点について説明します。
粘着テープで防犯カメラを固定するのは、あまりおすすめできません。
確かに壁に穴を開けず、簡単に防犯カメラを固定できる方法ですが、時間の経過とともに粘着テープの粘着力が薄まり、カメラが落下する事故に繋がりかねません。
粘着テープとセットで販売されている防犯カメラでも、長期間の設置には不向きであり壁に穴を開けるのを推奨するというような注釈を入れているものも見かけます。
緊急で短期間のみ防犯カメラを設置しておきたいなど特別な事情がない限り、粘着テープでの固定は避けましょう。
さきほども言及しましたが、Wi-Fi接続タイプのネットワークカメラの場合、カメラ導入前に電波の安定感を確認しておくことは必須となります。
カメラとルーターとの物理的な距離や、壁など遮蔽物の有無によって、防犯カメラが安定して機能するかが左右されます。
そのような状況は店舗やオフィス、自宅などによって異なるため、カメラ設置前には電波の安定感を確かめておくことが必要となるのです。
完全にワイヤレスな状態で稼働する防犯カメラの場合、簡単に盗難できるため注意が必要です。
上記のような完全ワイヤレスの場合、盗難のリスクには備えてください。
本記事では、壁に穴を開けたくないときの防犯カメラ設置について紹介しました。
防犯カメラに繋ぐ配線の工夫や、完全ワイヤレスな防犯カメラなどさまざまな方法があります。
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壁に穴を開けないコンパクトな置き型もあるので、まずはご相談ください。