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内引きへの対策とそのポイントとは?

作成者: vws_ad0523|Sep 15, 2024 3:02:00 PM

表向きは誠実に働いているように見える従業員が、実は商品や金銭を不正に持ち出している――

これが「内引き」です。

内引きは、単なる経済的損失にとどまらず、職場の雰囲気や企業全体の信頼性に深刻なダメージを与えます。

では、なぜ内引きは発生しやすいのでしょうか?どのような対策が効果的なのでしょうか?

今回は、企業にとって避けられないこの課題について深掘りしてみましょう。

この記事の目次
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内引きとは

内引きとは、企業や組織の内部の従業員が、自らの立場を利用して商品や金銭を不正に着服する行為を指します。内引きに法律上の明確な定義はありませんが、一般的には従業員による窃盗行為を指します。

例えば、レジ係が売上金を抜き取る、在庫管理担当者が商品を盗むなどが典型的な例です。内引きは、主に日常業務の中で行われる比較的小規模な不正行為が多いとされています。

内引きと似ている概念に、横領があります。横領は、他人から預かったり管理を任されたりした財産を、自分のものとして不正に処分する行為を指します。

例えば、企業の幹部が会社の資金を個人的な目的に流用する、公務員が公金を私的に使用するなどが典型的な例です。

内引き(窃盗)と横領の違いは、被害品を専有していたのが誰か、という観点にあります。他人が専有していたものを奪うのが窃盗で、自分が専有しているものを不法領得するのが横領です。

内引きへの対策

内引きの対策として有効であると考えられるのが、以下の4つです。

  • レジの金額と帳簿の金額を合わせる
  • 商品の在庫数と帳簿の数を合わせる
  • キャッシュレス決済を導入する
  • 防犯カメラを設置する

これらについて解説します。

レジの金額と帳簿の金額を合わせる

レジの金額と帳簿の金額を毎日照合することは、内引き防止の基本的な方法のひとつです。この方法では、売上金を記録した帳簿と実際の現金を比較し、一致しない場合はその原因を徹底的に調査します。

これによって従業員が売上金を抜き取るような不正行為を早期に発見できます。具体的な流れは、以下の通りです。

  1. 毎日の売上締めを行い、現金の実際の金額と売上記録を照する
  2. 不一致が見つかった場合、すぐに詳細な調査を実施する
  3. 定期的な監査を通じて、照合プロセスの透明性を保つ

商品の在庫数と帳簿の数を合わせる

商品の在庫数を定期的に棚卸しし、帳簿上の在庫数と比較することで、内引きを防ぐことができます。こうすれば商品が不正に持ち出された場合、早期に発見が可能です。具体的な手順としては、以下のように行います。

  1. 定期的な棚卸しを計画し、在庫数を実際に数える
  2. 帳簿上の在庫記録と実際の在庫数を比較し、不一致を確認する
  3. 不一致があった場合、その原因を追跡し、改善策を講じる

キャッシュレス決済を導入する

キャッシュレス決済の導入は、現金を扱う機会を減らすことで内引きを防止する効果があります。クレジットカードや電子マネー、モバイル決済などのキャッシュレス手段を導入すれば、現金管理のリスクが大幅に低下するでしょう。

キャッシュレス決済には、以下のようなメリットがあります。

  • 現金紛失や不正流用のリスクが減る
  • 決済履歴が電子的に記録されるため不正行為の追跡ができる
  • 顧客満足度も向上する

防犯カメラを設置する

防犯カメラの設置は、抑止力として機能するだけでなく、不正行為が発生した際の証拠収集にも役立ちます。防犯カメラを適切な位置に設置し、常に監視することで、内引きのリスクを大幅に減少させることができます。

具体的なポイントは、以下の通りです。

  • レジ周辺や在庫保管場所など、リスクが高いエリアに防犯カメラを設置する
  • カメラの映像を定期的にチェックし、異常がないか確認する
  • 防犯カメラの存在を周知し、従業員に不正行為を思いとどまらせる効果を狙う

内引きが行われやすい理由

内引きが行われやすいのは、責任者が不在であること、バレずに実行しやすいこと、見分けがつきにくいことが主な理由です。内引きが行われにくくするには、これらの環境を改善することが求められます。

責任者が不在

24時間営業のコンビニやファミリーレストランなどでは、責任者が常に店舗にいるとは限りません。

このような店舗では、深夜や早朝など責任者が不在になる時間帯が存在します。この時間帯は従業員が少なく、監視の目が行き届かないことから、不正行為が行われやすくなります。

また、大型店舗では、広い売り場のすべてを一人の責任者が監視するのは困難です。そのため、従業員が監視の目をかいくぐって内引きを行う可能性が高くなります。

このような環境では、商品や金銭の着服が比較的容易に行われるリスクがあります。

バレずに実行しやすい

店舗運営において、100%の監視体制を維持することは現実的には難しいです。従業員は、自分の勤務時間や店舗の状況を熟知しており、どのタイミングで不正行為を行えばバレにくいかを計算できます。

一人の従業員に対して常に密着して監視することは不可能であるため、内引きは万引きや他の犯罪と比較しても実行しやすいという事実があります。

このため、従業員による不正行為は発見が遅れることが多く、企業にとって大きなリスクとなりえるのです。

見分けがつきにくい

内引きが発生しても、確固たる証拠がなければ不正行為として断定することは困難です。商品が不足している場合、万引きされた可能性や在庫管理のミス、さらには仕入業者のミスなどにすり替えられることがよくあります。

また、金銭の着服についても、レジの打ち間違いや計算ミスとして処理されるケースが多くあります。

このような理由により内引きは特定が難しく、不正行為が発見されにくい環境が生まれていることが多いです。そのため、内引きが繰り返し行われるリスクが高まります。

内引きをした従業員への処分

内引きに対する処分として警察への通報、懲戒処分が考えられます。

警察に通報する

内引きは法的には窃盗罪に該当するため、発覚した場合には警察に通報することができます。警察に通報することで、捜査が行われ、法的処罰が下される可能性があります。

しかし、警察が実際に動くためには確固たる証拠が必要です。防犯カメラの映像や内引きの現場を捉えたその他の証拠を揃えて提出することが求められます。

証拠が不十分な場合、警察が捜査に消極的になることがあるため、内引きの行為を確実に証明できる材料を揃えることが必要です。

懲戒処分をする

企業内部での対応として、就業規則に基づく懲戒処分があります。就業規則に内引きなどの不正行為に対する懲戒処分の規定が明確に定められている場合、その規定に従って従業員を処分することができます。

懲戒処分を行う際には、懲戒権の濫用にあたらないよう注意が必要です。懲戒処分が過度に厳しいものであったり、根拠が不十分であったりすると、後に裁判などで無効とされる可能性があります。

そのため、内引きの証拠をしっかりと収集し、処分が適切であることを証明できるように準備することが重要です。

まとめ

本記事では、内引きへの対策や内引きが行われやすい理由、従業員への処分などについて解説しました。

内引きを未然に防止し、万が一トラブルが起こった際にも追跡できるようにするには、防犯カメラの設置がおすすめです。

もちろん内引きだけでなく、その他の防犯効果も期待できます。

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