Z世代を活かすには?マネージャー・教育担当が押さえておくべき特徴と強み

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今後しばらくの間、ビジネスや社会で存在感を強く発揮していくことになるのが「Z世代」です。

よく情報誌やテレビ番組などで「バブル世代」「ゆとり世代」のように、その世代の価値観やイメージを象徴した呼び方をするのを耳にしたことがあるかと思います。

しかし、これから社会人としてデビューしていく10代~20代(1990年代後半~2000年代)がどんな世代なのか、意外と理解していない人も多いのではないでしょうか。

 

育ってきた時代や社会情勢が、その世代の消費行動や価値基準に影響を及ぼすと言われており、各世代の特徴を理解することはさまざまな領域において重要な情報といえます。

企業担当者のなかには、新入社員の考えることや扱い方が分からず、悩んでいる方もいるかもしれません。

 

今回の記事では、企業のマネージャーや教育担当者が若手社員とより良い関係性を築けるよう、Z世代の特徴や価値観を深堀します。

 

この記事の目次

Z世代とは?

 

まずは、Z世代がどのような層を指すのかについて、全体的な概要を紹介します。

特に、Z世代がビジネスにおいて、どのような位置づけで用いられているのかを意識して、チェックしていきましょう。


 

1-1.概要

 

Z世代」とは、冒頭でも触れましたが1990年代後半~2000年代に生まれた世代のことを指します。

2021年時点で、Z世代は10代~20代前半を迎えており、企業の新卒採用におけるメインターゲットとなっている世代です。

また、商品の購買者としても、Z世代の存在感が高まっています。

 

1-2.その他の世代

 

Z世代以外の年代が、どのように呼ばれているのかについてもチェックしておきましょう。

 

Y世代(ミレニアル世代)=19751990年前半に生まれた世代のことを指します。

1987~2004年生まれの「ゆとり世代」はこちらの世代に含まれます。

Y世代に該当する人の多くは、企業において第一線で活躍していたり、プレーイングマネージャーとして活躍していたりする層です。

 

X世代=19601975年頃に生まれた世代のことを指します。

1965~1969年生まれの「バブル世代」はこちらの世代に含まれます。

X世代に該当する人の多くは、企業内ではマネージャーや高い専門知識をもつ社員として活躍していたりする層です。

 

Z世代の価値観・強み・弱み

 

この章では、Z世代の特徴を詳しく解説します。

Z世代を深く知ることで、彼らの活用法を知ることにもつながります。

 

2-1.特徴(価値観)

 

Z世代の特徴

Webコミュニティ世代・・・インタラクティブ(双方向のコミュニケーション)・ソーシャル・自己学習を好む

・エコや個人情報保護に対する意識が高い

・根気強い

 

Z世代の特徴を端的に表す言葉は「スマホ・SNS」です。

Z世代は、一つ上の世代であるY世代と同じ特徴であるICT機器を駆使して、情報をリサーチする力に長けています。

そして、Y世代以上にSNSを利用している割合が高く、共感や承認を重視する傾向があります。

また、Z世代は、リーマンショックを10代以前のうちに経験しているため、経済の見通しや雇用の安定性に対に対しては懐疑的です。

強い独立心をもつ一方で、地に足のついた現実主義的な一面をもっています。

 

2-2.強みとなりうる傾向

 

Z世代の強みとなりうる点は、以下のとおりです。

デジタルネイティブである

社会問題や国際社会との距離感が近い

常識にとらわれない

 

これらの背景には、SNSやインターネットを通じて、海外の情報が手軽に入手できるようになった点が挙げられます。

そして、情報の入手経路の多様化が、これまでの常識やメディアの発信する情報を鵜呑みにしないという特徴につながっています。

 

2-3.弱みとなりうる傾向

 

Z世代の弱みとなりうる傾向は以下のとおりです。

デジタルデバイスに頼る傾向が強い(インターネットなどが使用できないアナログ環境で、物事に対応できないケースがある)

インターネットの日常的な利用には長けているものの、リテラシーが高いとは限らない(炎上問題など)

出世に対する欲が比較的低く、プライベートの充実を重視

 

ビジネスにおいて、しばしば「ICTツールやSNSの情報発信をZ世代に任せるとよい」といった趣旨のノウハウも存在しますが、個人でのSNSの使用と企業の情報発信とは別物です。

インターネットでの情報発信は、一瞬で世界中に広まるため、慎重に対応しましょう。

 

Z世代を活かすために企業に求められること

 

企業にとって、人材の活用が重要であることは、あらためて言及するまでもありません。

そして、今後5年・10年の新卒採用市場の大半を占め、第一線での活躍が期待されるのはZ世代です。

この章では、Z世代を活かすために、どのように彼らと接するべきかという点を解説します。

 

3-1.デジタルツールを積極的に活用

 

これまで紹介したように、Z世代はデジタルツールの利用に長けています。

従って、デジタルツールを活用する場面では、Z世代のスキルを積極的に活用しましょう。

 

ただし、社会人としての経験が浅い社員に対しては、以下のようなリテラシーや企業モラルに関する指導・チェックが必要です。

機密情報・会社の不利益になりかねない情報・モラルに反するものを発信しないよう、誓約書の取り交わしをおこなう

アクセス権限や利用権限を設定

公開前の上司によるチェック

 

3-2.一人ひとりのコミュニケーションを重視する

 

Z世代は、「双方向」のコミュニケーションを重視する傾向があります。

上司と部下・先輩と後輩の関係でも個人対個人のコミュニケーションを尊重します。

 

かつての「右にならえ」という一対多数ではなく、個々にそれぞれの意見・課題・思いを尊重する姿勢で接しましょう。

 

3-3.プライベートを尊重する

 

ワークライフバランスの尊重は、近年の社会全体の大きな流れです。

 

なかでも、Z世代はワークタイムバランスを重視する傾向があります。

またプライベートの充実によって生活の質の向上を実現したいという意識が強いため、会社の利益・モラルに反した行動でない限り、プライベートの行動を詮索したり、指摘したりしないようにしましょう。

 

過度な干渉は、パワハラ・セクハラ問題にも発展しかねません。

 

3-4.フラットな視点で論理的に議論をする

 

Z世代は、既存の常識や習慣を重視しない傾向があります。

加えて、はっきりした上下関係を煙たがる傾向があります。

 

Z世代に対して指示・指導をする際には、フラットな視点で論理的に議論する姿勢をとりましょう。

例えば、Z世代が業務上の大きなミスをしたときにも、叱ってはいけません。

ていねいに口頭・メール・LINEなどで注意し、改善策を促す対応が求められます。

※メールやLINEで、相手の人格を否定していると受け取られかねないメッセージや強い非難を送るのは厳禁です。

Z世代のモチベーション低下を招くだけでなく、デジタルツールでの情報は証拠が残るため、パワハラ問題として問題視される可能性が生じます。

 

まとめ

 

Z世代は、1990年代後半~2000年代に生まれた世代のことです。

物心がついたときからデジタルツール・SNSに慣れ親しんでいるZ世代は、従来の世代と異なる特徴があります。

 

社内での出世欲が強くないことや、従来の常識・慣習を重視しないことに対して戸惑う方もいるかもしれません。

しかし、デジタルツールの利用に長け、エコや個人情報に対する意識の高いZ世代の価値観をうまく活用することで、市場のニーズや取引先の要望にうまく応えられる可能性が高まります。

 

Z世代は、企業人材としても主要な顧客層としても、大きな存在感を発揮していくことは間違いないため、この記事を参考に対応方法を検討していただけたら幸いです。


 

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